消炎酵素




様々な疾患に伴う炎症を抑えたり、痰のきれを良くしたりする。
その作用機所は炎症の原因物質や痰の本体である

タンパク質を分解する
ことにある

ちなみにNSAIDs(非ステロイド系抗炎症薬の項を参照)も
鎮痛作用とともに抗炎症作用を持つが
比較すると抗炎症作用は若干劣る

また鎮痛作用も持ってしていない
しかし局所的に用いると十分な効果があるので,
その使用には十分な効果がある




適応症


手術後および外傷後の炎症性腫脹、血腫
慢性副鼻腔炎、乳汁うっ血、膀胱炎の消炎
慢性気管支炎、気管支拡張症、肺結核、気管支喘息、麻酔後の喀痰喀出
感染症に対して抗菌薬と併用(抗菌薬の病巣への移行を改善
創傷、熱傷などの病巣面に付着する壊死組織への除去(局所投与も可)


蛋白分解酵素

ブロメライン
:キモタブ、キモタブS、ブロメライン(錠剤) 
適応:手術後・外傷後、乳汁うっ滞の腫脹の寛解、
(軟膏)熱傷、褥瘡、表在性各種潰瘍、挫傷、切開後、切断傷、
化膿創などの創傷面の壊死組織の分解、除去、清浄化、
およびそれに伴う治癒促進

プロナーゼ
:エンピナースPD、エンピナースP 
適応:手術後・外傷後、慢性副鼻腔炎の腫脹の寛解、
気管支炎、気管支喘息、肺結核の喀痰、喀出困難

ブロナーゼMS
ガスチーム 
適応:胃内視鏡検査におけるいない粘液の溶解除去

セラペプターゼ
:ダーゼン 
適応:手術後、外傷後、慢性副鼻腔炎、乳汁うっ滞の腫脹の寛解、
気管支炎、気管支喘息、肺結核、麻酔後の喀痰喀出困難など

セミアルカリプロティナーゼ
:ゼオエース 
適応:手術後・外傷後の腫脹の寛解、
気管支炎、気管支拡張症、肺結核の喀痰、喀出困難


多糖体分解酵素

蛋白・核酸分解酵素配合
:エレース 
適応:外傷、熱傷その他の疾患によるびらん、潰瘍、濃瘍等の出血凝固物、
繊維性滲出液、壊死組織、膿汁等の除去

リゾチーム塩酸塩
:ノイチーム、レフトーゼ 
適応:(内服)慢性副鼻腔炎、歯槽膿漏(炎症型)の
腫脹寛解(シロップ、ノイチーム10mgは除く)
気管支喘息、気管支拡張症の喀出、喀痰困難、
小手術時の術中術後出血(歯科、泌尿器科領域)

局所療法について

感染や外傷による炎症の元となるタンパク質を分解するわけだが、
それにより2次的に白血球の作用を
援助したり、抗生物質の作用を援助する





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